モバイル5Gって速いの??を実際に測ってみました

モバイル5Gって速いの??を実際に測ってみました

こんにちは、リクルートの髙木です。
5Gは「超高速・超低遅延・多数同時接続」を特徴とする次世代通信規格で、最近では各携帯キャリア・スマホメーカーからも5G対応機種が続々と発表され、実際に手にされている方も多いと思います。
また、AWSからはモバイル5G用のインフラサービスであるAWS Wavelengthもリリースされ、日本におけるモバイル5Gの今後が期待されています。

今回は、KDDIのモバイルネットワークにおいて4G/LTEに比べて5Gがどれほど性能向上しているのか、AWS Wavelengthによりレイテンシ向上が見込めるのか、の2点を検証しました。

測定概要

5Gは「超高速・超低遅延・多数同時接続」の3つを謳っていますが、今回は「超高速・超低遅延」の2つに絞って計測を行いました。

  • KDDIの5G回線(SIM)
  • Galaxy Note20 Ultra 5G端末
  • KDDIが公開している5G(sub6/ミリ波)の利用可能エリアにて通信速度を計測
  • AWS Wavelength Zone内サーバと通常リージョンのサーバとで応答性能(http/ping)の比較

測定結果(超高速)

都内12エリアの5G利用可能エリアにて、それぞれ20回計測(のべ240回計測)、同エリアでの4G/LTEの結果と比較しました。

都内12エリア(ミリ波:7 / sub6:5)にて計測実施
新橋駅構内での測定結果

結果(sub6)

  • ダウンロード速度が4G/LTEに比べて最大5倍(MAX:1537Mbps)
  • アップロード速度も最大5倍(MAX:138Mbps)

結果(ミリ波)

  • 4G/LTEと比べてダウンロード/アップロード速度に大差なし
  • 応答時間(ping値)は20%〜50%向上

計測結果(超低遅延)

AWS Wavelength Zone内サーバ(KDDI DC)と通常リージョン(東京・大阪・シンガポール・サンパウロ)にNginxのみインストールしたサーバを準備し、「5G・4G・wifi・有線」とで応答性能(http/ping)の測定しました。

応答性能検証結果

5G(Wavelength) vs 5G(東京リージョン)

Wavelengthでは、1.2〜1.4倍の応答性能でした。
おそらくKDDIのデータセンターからインターネットに出ない分、低遅延&安定な通信が確立できたためだと考えられます。

5G vs 4G/LTE

4G/LTEに比べ、1.5倍ほどの応答性能を確認できました。
4G/LTEは基地局のアンテナから最大数キロのエリアをカバーできるのに対し、5Gは高周波なため、基地局のアンテナから最大数百メートルほどしか届きません。ですので、単純に計測地点から5Gのアンテナの方が近かったため良い応答性能が得られた可能性も考えられます。

5G vs wifi vs 有線

5Gに比べ、wifiが3倍、有線が6倍の応答性能でした。

まとめ

今回は、モバイル5Gの「超高速・超低遅延」を実際に測定してみました。
ダウンロード速度が1000Mbpsを超えたり、応答性能も4G/LTEに比べて向上していることが確認できました。
しかしながら、5G規格の理論値には程遠い結果であったり、電波の特性から広範囲をカバーする基地局の配置が難しかったりと、普及に関して課題は多くありそうだなとも感じました。(ミリ波について、4G/LTEと大差ない結果であったのは、おそらく4G周波数帯を5Gに転用する、いわゆる「なんちゃって5G」であったのではと考察します)
また、応答性能については4G/LTEに比べて性能向上が確認できましたが、家庭利用のような環境(wifi/有線)に対しては全く歯が立たない結果となってしまっています。


今後、さらにモバイルキャリアの5Gの性能が向上し、カバーするエリアが広がって来た時に、新たな価値を作り出すことができそうか、引き続き検討していきたいと思います。

検証環境

  • 測定ツール
  • 検証サーバ
    • インスタンスタイプ: t3.medium (tokyoのWavelength zoneで利用可能な最小サイズのインスタンスタイプ)
    • OS: Amazon Linux2 (ami-0992fc94ca0f1415a)
    • web sever: nginx (sudo amazon-linux-extras install nginx1)