リクルートテクノロジーズ メンバーズブログ  【密着取材】第4弾<データサイエンティスト>

【密着取材】第4弾<データサイエンティスト>

こんにちは、採用Gの宮﨑です。

「社員が普段どんな仕事をしているか知りたい!」という声にお応えする1日密着取材の企画もついに第4弾!
今回は、データイノベーション推進部の羽鳥・下條に密着です!

■プロフィール
羽鳥冬星(写真左)データイノベーション推進部 データサイエンスグループ

大学院で機械学習を研究し、新卒でリクルートに入社。主に予測案件の分析設計、データ収集、加工、モデリングを担当。特技は精度向上、好きなクラスタリングのアルゴリズムはfuzzy c-means。

下條雅弘(写真右)データイノベーション推進部 データアナリティクスグループ
大学院では統計解析を活用した産学連携研究を経験。データ解析の仕事に興味を持ち、新卒でリクルートに入社。現在、ユーザーに対するスコアリングやマーケティング分析等を実施しているチームのリーダーを担当している。

――今回の密着取材は初めての2名ということで(笑)
羽鳥:ですね。データイノベーション推進部と一言で言っても、色々な役割の人がいるので、今回は2名体制でお願いします!

下條:羽鳥くんとは同期なんですよ。新卒でリクルートに入って4年目で、ちなみに大学院も一緒です(笑)

データイノベーション推進部の役割

――まず、データイノベーション推進部の役割や目指していることを教えてください!

下條:データイノベーション推進部は、データによる意思決定を推進する部署で、データをどう利活用して事業の成果や生産性向上につなげるか、ということに日々取り組んでいます。

部のミッションとして「データ活用技術を駆使することでリクルート・カスタマ・クライアントの意思決定を進化させ、イノベーションを創出する」と掲げているのですが、単なる技術開発に取り組むのではなく、「効果を出すこと」にこだわって仕事をしています。データ活用技術の調査も個々が責任を持って取り組み、その効果(出口)まで考えています。

羽鳥:そうですね。例えば、Tableau/Data Robotといったツールで皆がデータを活用できるような環境を作ったり、RPAによる自動化で迅速な意思決定を促すようなソリューションを実装したり。「パートナーズローン」というサービスでは、過去の商取引データを元にスピーディに融資の審査を実現するようなロジックを開発したりもしています。

例えば直近だと、以下のような事例をメディアで取り上げて頂いたり、社外講演の機会を頂いたりしています。

・RPAを活用し、現場の業務年間8500時間を削減
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/20/news021.html
https://seleck.cc/1209

・RPA導入の理想と現実
https://recruit-tech.co.jp/news/180919_002297.html

・機械学習と統計モデルを用いた顧客育成
https://recruit-tech.co.jp/news/180802_002269.html

下條: 「データによる意思決定を推進」といっても、案件は多岐に渡ります。例えば、広告宣伝費を最適化してコスト効率をあげたり、成約率予測やユーザー離反を検知して売上向上につなげたり。下の図を見ていただくとわかりやすいのですが、カスタマーサイドからクライアントサイドまで施策は幅広く、施策の提案先は、事業会社の経営企画や事業のサービス責任者など様々です。

羽鳥:リクルートのサービスって、規模が大きいものも多くて。統計モデルや機械学習を使って施策を作っているのですが、数%精度を改善するだけで数億のオーダーで効果が出たり、何時間も業務時間を短縮したりと、効果のスケールが大きいんですよ。だから担っている責任は非常に重いし、そこにやりがいを感じますね。

下條:例えば広告宣伝費の最適化について。リクルートって広告宣伝費に結構なお金を投じているのですが、モデルを作り、数理計算問題に落とすことで広告宣伝費の配分を最適化したりしています。精度を良くすることはもちろん、事業の状況に合わせてモデルとツールをチューニングしています。それを元に、施策担当者が意思決定をして、どの施策にどのぐらいコストを投じるかを決める、という流れですね。

――その中でも、お二人はどんなことを担っているんですか?

羽鳥:二人で少し役割が違うよね?

下條:そうだね。簡単に言うと、僕がいろんな事業の課題を拾ってきて、統計モデルや機械学習を使って、どう施策に落とすか、どう売上貢献につなげるかを考えています。そうやって考え出されたアイディアをビジネスに装着したり、そのためのプロダクトを企画したりしています。

最近だと、ユーザーのサイト離反を予測するスコアを作っているのですが、このスコアを作るだけだとあんまり意味がないんです。大事なのは離反してしまうユーザーに対してどんな施策を打つかであり、例えば離反確率の高いユーザーには、リターゲティング施策やサイト内で興味関心があるコンテンツを見せてあげる等の施策を打つ必要があります。このように施策とスコアの両輪がしっかりしていて初めて効果がでるため、打つ施策によってモデルの要件をチューニングしていきながら構築しています。

そのため、実際に施策を打つ担当者と議論を重ね、スコアの利活用まで並走することがやりがいでもあり、大変なところですね。精度も大事ですが、スコアのユニークさ、使いやすさ、効果の出やすさに重きをおいています。

羽鳥:逆に僕は、精度向上が肝になる案件を担当しています。機械学習に対するスペシャリティを活かして、精度改善をしている日々です。先ほども言ったように、数%精度を上げるだけで、大きなビジネスインパクトを生み出せたりするので、技術力がそのままパフォーマンスに繋がります。スコアリングの精度が良くないと、良い施策に落とし込めないし、逆に精度だけ良くても使えないので、そこが難しいところですね。僕も下條くんも自分の強みを活かしながら働いている感じです。

強みを活かせる環境

――なるほど。その強みを活かそうと思ったきっかけって、なにかあったのですか?

下條:良い質問ですね(笑)別に、「こういう風に働け!」って上から降ってきたわけではないんですよ。1年目の頃は、僕も羽鳥くんと同じく開発が主な業務でしたし、楽しく働かせてもらっていました。

でも、社会人2年目の終わりごろ、プランナーと並走してユーザー離反を食い止めるプロジェクトがあって。これが分岐点になりましたね。初めて事業装着まで自分でやることがあり、機械学習や統計の強みや弱みを理解して、施策に落とし、効果を生むプロセスがすごく楽しかったんです。

また、周りと比較しても自分が事業装着をするプロセスに強みがあるように感じて。当時はそういう人材が足りていなかったこともあり、自分がその役目を担おうと思いました。上司も、「そこが面白いと思うならもっとやってみなよ!」と後押ししてくれて。今では、事業の課題を聞いて、どうやってデータ解析で解決できるか、または新しい技術を知って、それをどうすればリクルートで効果を生み出せるのかを日々考えています。

羽鳥:僕は、1年目の終わりに行った研修(360°サーベイや、他者からのフィードバックを受け止め、自分自身の現状を掘り下げて職場での行動を変えることが目的)がきっかけでしたね。そこで、下條くんや上司から、「モデリングが一番やりたいんでしょ」と指摘されて(笑)それまでは、事業課題を見つけて、施策を考えて、事業に装着して、精度あげて‥って全部出来るようになりたいと思っていたんですが、現状「一人ですべて出来る人」が組織として求められているわけではないし、実際そうなるのも難しいので、それならば得意な精度改善に注力しようって思えました。

下條:リクルートの良いところは、こうやって自分がやりたいと思うことを気づかせてくれるような研修があったり、そのやりたいことを上司に言える環境があったりすること。言うだけでなくちゃんと任せてくれる。責任も問われますけども(笑)

羽鳥:わかる!半期に1回、自分が今期、何をミッションとして遂行するか上司とすり合わせているんだけど、さりげなくというか堂々と自分がやりたいことを宣言している。半年後にどれだけ実現できたか、上司だけでなく自分でも点数をつけているので、評価については納得感があるよね。今期からは新たに「成果プレゼン大会」ができて、これまで以上に一人ひとりの頑張りを見てくれるし、アピールもできるようになったことがありがたいです。

下條:自分の使いたい技術、試してみたいことはきちんと企画すれば実行させてもらえる。それも働きやすいと思えるポイントですね。そのための情報収集として、学会に調査させてもらう機会も多いです。KDD(データマイニング周辺技術に関するトップカンファレンス)は参考になる情報が多く、好きな学会なのですが、そこで得た知見をベースに社内で企画したりしています。それはここで話すと長くなるので、僕が先日upしたブログをご覧ください。

羽鳥:ちゃっかり宣伝(笑)

1週間の流れ

――1週間のスケジュールを見せてください!

下條:今週、俺忙しくない週。
羽鳥:え、これで忙しくない週なの?僕は、これでも忙しい週なんだけど(笑)

下條:そもそも働き方や役割が違って、羽鳥くんはモデルのクオリティに責任をもって動いていて、そこに多くの時間を費やしているイメージですね。一方で僕は、プロトタイプは開発しますが、その後は他のメンバーに磨き込みをやってもらい、その間にどのように現場装着すれば効果がでるかを考えたり、事業と会話したりすることが主な仕事です。また、メンバーのアウトプットに対するレビューも行います。

<下條:スケジュール>

下條:基本的に、11:00-11:30はデイリーステータスミーティングといって、各プロジェクトの進捗を共有しています。さらに、現在の課題も話し合い、アドバイスやディスカッションを行っています。1プロジェクト5-15分ずつ実施します。午後は、事業と打ち合わせをしていることが多いです。

事業との定例は一緒に企画をしてくれるメディアプロデューサーという、サービスの責任者、施策担当者、RTCの3者で話し合いますね。サービスの責任者が抱えている課題に対して、僕らがデータ解析でソリューションを作り、施策担当者と一緒に課題を解決していくようなイメージです。

<羽鳥:スケジュール>

――羽鳥さんはあまり事業と会話する機会は多くないのですか?

羽鳥:もちろんありますよ。スコアを考えるうえで、問題設定を自分で考えないといけないので、ビジネスの中で、事業側が考えている課題を、予測の問題設計に落とさないといけないんです。その時に、ビジネスの知識や事業が感じている課題をすり合わせていく必要があるので、事業ともしっかり会話していますよ!

下條:羽鳥くんもですが、毎週月曜日は作業DAYとして、集中して作業に取りかかれるように、打ち合わせは入れないように工夫しています。

――ちなみに、この「上期成果プレゼン大会」って、先ほど言っていたものですよね?

羽鳥:そうです!これは名前の通り、データイノベーション推進部において、メンバー一人ひとりが上期の自分の成果を共有するプレゼン大会ですね!

下條:羽鳥くんには勝ちたいですね。これもしっかり密着してくださいね(笑)

――わかりました(笑)

ここからは成果プレゼン大会当日の様子です

同じ部の中でも、近くで仕事をしている人でないと、どんな仕事をしているのか?を知り合う機会は少ないですよね。
もっとお互いに知り合えれば、イノベーションが生まれるチャンスや、学びあえるチャンスが増えるのに、もったいない…!
ということで「まずはやってみよう!」と始まった企画です。

おいしいシュークリームや飲み物、お菓子も配られ、slack中継チャンネルも盛り上がりを見せます!
成果プレゼン大会の運営を担当したのはグループマネジャーの山田さん。山田さん自ら制作したカッコイイ動画とともに、いよいよスタート!

成果プレゼン大会では、大きく3つの観点での成果を求めています。
①:データ利活用による、事業貢献(売上/利益への貢献)
②:データ利活用による、業務改善/生産性向上
③:①②を支えるベースとなる、とても重要な基盤づくり

tableau、KARTEといったツールの社内啓蒙、営業や経営企画の意思決定を迅速化、効率化するためのデータの見える化促進、業務自動化において精度を極限まで上げるための緻密なアルゴリズム設計などなど…個々人が自身の強みを活かして、周囲を巻き込み、成果につなげています。中途で入社してまだ間もないメンバー、2018年4月に入社して着任したばかりの新卒入社メンバー3名も頑張って発表をしてくれました。

個性あふれる個々人の発表に、slackも盛り上がります。

結果発表

――1位羽鳥さん、2位下條さん!おめでとうございます!!なんだか…密着取材していたお二人が、1位2位になって、記事が出来レースみたいに見えないか心配です(笑)

下條:笑笑!密着取材されると聞いて張り切った甲斐があります。羽鳥くんに負けたことは悔しいですけど(笑)

――リクルートグループ内の機微なデータを扱う業務がほとんどで、なかなか外に出せるお話は少ないと思うのですが、簡単に発表内容を教えてください。

下條:機械学習を活用し、アクセスログから行動特徴ごとにユーザーの趣向性や行動特徴をスコアリングする仕組みを作りました。
それを元に打った施策によって非常に良い効果が出たという話をしました。去年から始まったプロジェクトだったのですが、出てきたスコアから効果が出る打ち手に繋がっておらず、二の足を踏んでいたんです。

そこで、スコアリングの利活用方法を一から考え直し、事業担当者の協力を経てやりきることができました。評価されたポイントとしては、今まで取りこぼしてしまっていたユーザー群を発見、筋の良い施策と組み合わせて効果が出せたこと。またスコアリングのロジックを汎用化し、様々なリクルートの領域で利用可能になったことです。

羽鳥:僕は、とある事業の大きなボトルネックとなっていた属人的業務を予測ロジックで代替するという話をしました。この案件には既存ロジックが一応はあったものの、うまくワークしていなかったんです。そのロジックのうまく行っていなかったポイントを事業と会話しながら一つひとつ地道に潰していくことで、ロジックを全面改修しました。

具体的なポイントで言うと、実際に予測アルゴリズムが実行されるタイミングとその対象を事業に詳しくヒアリング、学習対象を精査したことで大幅な精度改善を達成することができました。最終的には定量的な予測精度が20%改善、定性的な現場評価も◎、見込み効果額が数億規模という結果を得ることができました!

編集後記

今回、データイノベーション推進部の羽鳥・下條に密着しましたが、いかがでしたでしょうか?

現在、リクルートが保有しているデータを活用し、利益最大化を実現するために、戦略立案から実行支援まで幅広く携わりたい方を募集しております。

データイノベーション推進部では、「テクノロジー」と「データ」を掛け合わせることで、あらゆる課題をデータドリブンで解決するサービスを提供しており、 業務プロセスと業務KPIに向き合い課題を顕在化するとともに、課題に対するデータソリューションの企画・推進のミッションを担います。

一緒に、ビジネスインパクトの高い課題に向き合い、データソリューションを活用した意思決定の合理化・高度化を実現しませんか?

【具体的に】
・課題整理:業務プロセスとデータによる課題提示
-リクルートのビジネスにおけるファネル構造と数値の整理
-課題抽出と改善インパクトの試算

・企画提案:課題に対するデータソリューションの企画・立案
-自動化、機械学習、予測、最適化などを活用した、データソリューションの企画
-データソリューションは海外カンファレンスを含め、先端の情報収集を積極的に実施

・プロジェクト推進:データソリューションのプロジェクト推進
-導入のみならず、事業会社ならではの結果検証、及び改善までを主体的に実施

データサイエンティストの募集の詳細は<こちら>

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密着取材
第1弾:<アドバンスドテクノロジーラボ>エンジニア
第2弾:<商用インフラ>エンジニア
第3弾:<経営企画>コーポレート