リクルートテクノロジーズ メンバーズブログ  リクルート流「編集コンテンツ」のマーケティング活用

リクルート流「編集コンテンツ」のマーケティング活用

こんにちは。リクルートグループのデジタルマーケティング推進を行っている松原です。

今日はリクルートメディアがインターネット上の「編集コンテンツ」をどのようにマーケティング活用しているか、その一端に触れたいと思います。

リクルートメディアにとっての「コンテンツ」

リクルートのコンテンツは、大きく分けると「広告コンテンツ」と「編集コンテンツ」に分けることができます。 カスタマーの意思決定における選択肢を、クライアントから広告という形で掲載いただいている「広告コンテンツ」に対し、カスタマーの意思決定を後押しするため、ライフイベントにおける悩みや不安を解消するための情報を提供しているのが「編集コンテンツ」です。

雑誌メディアとインターネットメディアの違い

次に、メディア形態の違いによるコンテンツの立ち位置の違いに注目してみます。 リクルートメディアは、もともと雑誌メディアでした。雑誌の場合、「広告コンテンツ」と「編集コンテンツ」が合わさってひとつの「メディア」を構成しています。そのためカスタマーを惹きつける魅力的な「編集コンテンツ」は、ビジネス上重要な「広告コンテンツ」を流通させるための、大きな強みとなっていました。
一方インターネットメディアは、雑誌のように「編集コンテンツ」と「広告コンテンツ」がパッケージ化して流通するわけではなく、検索などを通じカスタマーに選ばれたコンテンツのみが流通する仕組み。そのため、ビジネス上重要な「広告コンテンツ」に施策が集中するようになり、ビジネスに直結しづらいと考えられる「編集コンテンツ」は施策としての優先度が上がらない状態が続いていました。

「編集コンテンツ」のマーケティング価値を探る

雑誌メディアではカスタマーを惹きつける重要な役割を担っているのに対し、インターネット上ではあまり活用されてこなかった「編集コンテンツ」。我々はこのインターネット上での「編集コンテンツ」に着目し、「マーケティング資産として活用できないか」、というテーマで検証を行うことにしました。
初期分析では、特に以下の2点が明らかになりました。

1.「編集コンテンツ」は直接アクションを生み出している。
まず、「編集コンテンツ」はアクセスしたカスタマーをどう「動かしているのか」を分析しました。 すると、一部の「編集コンテンツ」にアクセスしたカスタマーは、そのまま「広告コンテンツ」へ遷移し、アクションに至っていることが判明しました。ここから、「編集コンテンツ」にはカスタマーの「不」を解消し、意思決定を促す力があるのではないか、という仮説を立てました。

2.「編集コンテンツ」はSEO改善の余地がある。
次に、「編集コンテンツ」はカスタマーをどう「集めている」のか、を分析しました。 結果、アクセスの大部分は検索エンジンからの自然流入でした。しかし実際に検索してみると、検索結果の奥深く、数十回ページを送らないとたどり着かないような状態。 せっかくカスタマーの意思決定を後押しする「編集コンテンツ」を作っていても、届ける方法がなければ、カスタマーの「不」は解消できません。

まずはSEO改善から

「編集コンテンツ」の価値と課題が明らかになり、まずはSEO改善によって「アクションの最大化」を目指すことにしました。 行った施策は主に2つ。
まずはすでに存在する「編集コンテンツ」をSEO観点でチューニングし、検索順位を押し上げること。もうひとつは、アクションにつながりそうなキーワードを発掘し、新たに「編集コンテンツ」を制作すること。
後者については、カスタマーの行動や心理、思考などを科学的に分析し、キーワードやコンテンツへ落とし込むという手法を開発しました。こちらについては、また別の機会にお伝えしたいと思います。

SEO施策の成果と、「編集コンテンツ」への価値認識の変化

上記SEO施策は、「編集コンテンツ」に課題を感じているサービスで検証を実施。 結果、目論見どおり検索順位が改善され、自然流入とアクションが増加しました。 特にアクション数は前後比で約200%改善と、「編集コンテンツ」がアクションに貢献できることの証明につながりました。 施策後、この事業では、結果を受けた役員会議で拍手が巻き起こったそうです。 我々の取り組みを通じ、「編集コンテンツ」のマーケティング価値が経営レベルで見直されるきっかけを作ることになりました。  

リクルート流「コンテンツマーケティング」

今回、敢えて「コンテンツマーケティング」というフレーズを出しませんでしたが、「コンテンツSEO」という意味では、我々の取り組みはそう呼ばれるものかもしれません。しかし、単にSEO効果を求めるために記事を量産するつもりはまったくありません。あくまでマーケティング課題を解決できる手法として、その都度打ち手を選択していく、というスタンスで取り組んでいます。重要なのは、コンテンツを通じてカスタマーの「不」を解消すること。そのために、「編集コンテンツ」でしかできないことを突き詰めていくことです。